就職活動に失敗しないためのエントリーシートの書き方

最近はほとんどの企業でエントリーシートが採用されており、実質的な書類審査が行われています。つまり、いいエントリーシートを書かないと会社説明会に参加することも出来ず、当然その先も無いというわけです。したがって、まずはエントリーシートの書き方を勉強して、まともなエントリーシートを書けるようにならないといけません。ということで、ここではエントリーシートを書くときの考え方についてまとめました。

正解はない

まず覚えておいて欲しいのは、エントリーシートに正解は無いということです。当たり前といえば当たり前の話ですが、このように書けばOKというような話ではありません。個人によってもちろん内容は違いますし、提出する企業によっても好ましいエントリーシートは違ってきます。さらに言えば、そのエントリーシートを読む担当者の性格や気分にも左右されます。エントリーシートというのは学校での試験とは違うのです。提出する企業や自分の状況などを考えて書かなければいけませんし、多かれ少なかれ運にも恵まれないといけません。

では何も対策が無いのかというと、もちろんそんなことはありません。最低限守らなければいけないマナーやルールというものはありますし、担当者の気を引くためのテクニックというものも存在します。こういった類の話については、ネットで検索すれば腐るほど出てきますので、一度目を通しておくことをおすすめします。

ただ気をつけて欲しいのは、それらの情報を鵜呑みにしてはいけないということです。エントリーシートに正解はありませんので「志望動機はこう書け」とか「自己PRの書き方」とかいうのを信じてそのまま書けばいいという話ではありません。あくまでも参考程度にしておいて、エントリーシートは自分の言葉で書きましょう。

ウソは書かない

エントリーシートでは、自分の事をアピールしなければいけません。企業の担当者に「この人と会ってみたい」とか「ぜひ一緒に働きたい」とか思わせるようなものが優れたエントリーシートです。会社説明会や面接に呼んでもらえるように、目一杯自分の事をアピールしましょう。

ただ、当たり前のことですがウソを書いてはいけません。経歴とか資格とかのところでウソをつくのは論外ですが、志望動機とか将来の夢とか趣味・特技の欄でもウソはダメです。向こうも遊びでやっているわけではありませんから、ウソをついても大体は見破られてしまいます。

エントリーシートが評価されてその後の選考も上手く通過した場合は、面接を受けることになります。その面接では、当然エントリーシートの内容が参考にされます。例えばエントリーシートに「明るくはきはきした性格です」とか「物怖じせず誰とでもすぐに打ち解けることが出来ます」とか書いた場合、その時点でハードルがかなり上がっていることを覚悟しなければいけません。エントリーシートにそう書いてあるわけですから、面接官としては当然そういう人が来るものだと思っています。「明るくはきはき」と書いてあるのに、実際に会ってみたら割と普通な感じだった、という事にもなりかねません。

また、趣味や特技の欄も注意して下さい。読書とか映画鑑賞が趣味ですと書けば、当然「好きな作家や作品を教えて下さい」とか「これまで見た映画の中で一番良かったものは何ですか?」という質問が想定されます。こういう質問に自信を持って答えられないのであれば、趣味として書いてはいけません。特に面接担当者の趣味と一致した場合なんかは、相当マニアックな話にもなりかねませんので注意が必要です。

正しい日本語で読みやすく

エントリーシートを書く上で重要なことは、正しい日本語を使うということです。もちろん誤字・脱字なんてあってはいけませんし、文法もしっかりとチェックする必要があります。自分で何度も確認するのは当然ですが、もし国語の先生などの協力が得られるのであれば、ぜひチェックしてもらいましょう。日本語というのは結構難しいですから、自分では完璧なつもりでもたくさん間違いが見つかったりします。

それから、読みやすい文章を心がけるということも重要です。文法的に正しいというのは必要条件に過ぎません。その上で読みやすい文章を書くことが求められるのです。これは、企業の担当者の気持ちになってみれば分かる事です。こちらが出すエントリーシートは一通だけですが、向こうは何十通、何百通のエントリーシートを読まなければいけません。その中に読みにくい文章で書かれているものがあれば、最後まで読むのはかなり苦痛です。普通は最初の何行かを読んだだけで不採用を決定してしまうでしょう。そんな事にならないためにも、出来るだけ読みやすい文章を心がけましょう。

ただ、読みやすい文章を書くというのは簡単なことではありません。これについても他の人の協力が得られるのであれば是非頼んで下さい。上に書いたように、国語の先生などの専門家に見てもらうというのはいい方法です。頼める人がいるなら恥ずかしがらずに見てもらいましょう。文法については専門家に見てもらうのが一番ですが、文章の読みやすさについてはそうとも限りません。むしろ、専門家ではない一般の人に読みやすさをチェックしてもらう必要があります。これについては親とか親戚とか、近所の人とか学校の先生とか、とにかく誰でもいいので出来るだけたくさんの人に見てもらって下さい。

もちろん、自分のエントリーシートを人に読んでもらうのは恥ずかしいでしょうが、そこは何とか乗り越えて下さい。文章というのは、他人に見てもらわないとなかなか上達するものではありません。

ポジティブな表現を

エントリーシートを書く上でもうひとつ気を付けて欲しいのは、ポジティブな表現を心がけるということです。日本人というのは概して控え目な性格で、ついつい謙遜してしまうことが多いのですが、エントリーシートは自分をアピールするためのものですから、それではいけません。謙虚な気持ちは持ちつつも、精一杯自分をPRしましょう。

自分にはアピールするほどのものが無いという人も、諦めてはいけません。言葉の使い方を少し工夫するだけでも印象は結構変わります。例えば自分の性格について書く時、「おとなしい」と書くよりは「思慮深い」と書いた方がいいですし、「怒りっぽい」と書くよりは「情熱的」と書いた方がいいでしょう。とにかく、少しでもいい印象を与えるようにポジティブなイメージの言葉を使うようにしましょう。