ルービックキューブの世界記録の変遷

最近ルービックキューブにはまってます。ルービックキューブは1974年に発明された後、1980年代に日本で大ブームになったのですが、その後ずっと下火でした。それが最近、徐々にではありますが人気が再燃しかけている気がします。

私も子ども時代にちょっと触っただけで、その後長い間やっていなかったのですが、何かの拍子に再挑戦したところすごく面白くて思いっきりはまってしまいました。

最近はスピードキューブ用の高性能なキューブが開発されていますし、CFOPに代表される解法も一通り研究され、昔よりもルービックキューブを楽しめる環境がかなり整っています。これは上手くいくと再ブームが来るのではないかと思っているところです。

解き方の手順をまとめたサイトがいっぱいありますので、ルービックキューブを揃えるだけであれば、三日もあればマスターできます。あとはひたすら練習してタイムを縮めるというのがひとつの楽しみ方です。

これだけ聞くとあまり面白味は感じないかも知れませんが、これが実に奥が深く飽きません。効率的にキューブを回す指使いとか、2面だけ見てPLLの種類を特定するとか、なるべく持ち替えをせずにF2Lを行うとか、タイムを縮めようとすると色々とマスターしないといけないことが出てきて何ヶ月も楽しめています。

ただ、世の中にはすごい人達がいるもので、ルービックキューブの大会の様子なんかをYouTubeなどでみると、それはもうとんでもないことになっています。私が必死に努力しても20秒とかかかるものを、ほんの数秒で揃えられる人たちが存在します。何をどうしたらそんなことが出来るのか、とても人間業とは思えません。

ということで、ルービックキューブの世界記録について、これまでの変遷を調べました。年ごとの記録をグラフにしたサイトが見当たらなかったので、自分で描いてみたものを紹介します。

データは、World Cube Association(WCA)が公表しているものを使っています。

まずは、普通の3×3のルービックキューブの世界記録です。

ルービックキューブの世界記録の変遷
ルービックキューブの世界記録の変遷

平均と単発というのがあります。平均は、5回試技を行った際の、一番速かった記録、一番遅かった記録を除く3回の平均タイムです。ルービックキューブの分野ではaverage of 5と呼ばれています。単発というのは、その5回の試技の中で、一番速かった結果です。当然、単発の方がいいタイムとなります。

2003年の世界記録は、Dan Knightsさんの20秒。これなら今の私でもいい勝負になります。その後、年を追うごとにどんどんと記録が伸びていき、2010年には10秒を切ります。記録保持者はオーストラリアのFeliks Zemdegsさん。今に至るまでルービックキューブ界のトップを維持しているすごい人です。

2010年以降もタイムを縮め続け、2020年現在では5.53秒となっています。単発では3.47秒。これはもう神業的な記録です。

これほどまでに記録が伸びた要因は、キューブの改良と、手順の改良が大きいと思われます。キューブの性能はここ数年でもかなり良くなっていますし、手順も日々研究され、色々な手法が開発されて来ました。

ただグラフを見ると、ここから飛躍的に記録を伸ばすのは結構大変そうです。数年のうちに平均で5秒を切るくらいにはなるかも知れませんが、4秒とか3秒とかは人間の限界を超えている気がします。

次に、他のサイズの記録も見てみましょう。

ルービックキューブの世界記録の変遷
ルービックキューブの世界記録の変遷

これは、2×2から7×7までのルービックキューブについての記録をまとめたものです。当然のことながら、サイズが小さい方が速く解けます。2×2のキューブに至っては、最近では1秒かかるかどうかくらいのレベルになっています。

6×6や7×7の記録もすごいです。このサイズになると、素人に毛が生えたような人にとっては揃えること自体が困難です。それを1分か2分で揃えてしまう人がいるとは、本当に驚きです。

ただこちらも、記録の伸び的にはそろそろ飽和点が近づいている感じです。大きいサイズに関してはあと数割の伸びしろはあるかも知れませんが、大体人間の限界が見えてきたみたいです。

最後に、サイズと記録について散布図を描いた結果を示します。

サイズごとのルービックキューブの世界記録

横軸がキューブのサイズ、縦軸が世界記録の秒数です。サイズが大きくなると、揃えるために必要な手順も複雑になりますし、そもそも回すのも大変になりますので、線形以上に時間がかかります。近似曲線を当てはめて見ると、二次式がいい感じとなりました。結構きれいに乗っていますので8×8や9×9のサイズについてはこの式でかなり正確に予測できるでしょう。

ということで、ルービックキューブの世界記録についていくつかグラフを描いた結果を紹介しました。世界記録を出す人はもちろんですが、10秒とかでキューブを揃えられる人は本当にすごいです。尊敬します。

ここでは紹介していませんが、World Cube Associationのサイトには他にも色々なすごい記録がまとめられています。

Max Parkさんは片手だけでも9.42秒で揃えてしまいますし、Graham Sigginsさんは60個のキューブを記憶して、目隠しでその中の59個を揃えるという、意味の分からないことを成し遂げています。ちょっと想像も及ばないレベルですね。

私は世界記録には遠く及びませんが、それでもタイムが伸びるのは楽しいものです。年をとっても楽しめそうですし、気長にルービックキューブと付き合っていけたらなと思う今日この頃です。願わくば、日本でもっとルービックキューブが流行して、みんなで一緒に楽しめるようになるといいなと思います。