たまに広告で「リピート率98%のすごい健康食品」みたいなのがありますが、ほとんどがウソです。大体はリピート率とリピーター率を間違って使用しているものと思われます。意図的かどうかは分かりませんが……。
リピート率とは、1度その商品を買った人がリピーターになる割合のこと。
式で書くと、
リピート率 = リピーター数 / 累計総新規客数
リピーター率とは、お客さんに占めるリピーターの割合のことです。
式で書くと、
リピーター率 = リピーター数 / 一定期間の客数
まあ、ややこしいと言えばややこしいのですが、ほとんどの場合は意図的にリピート率とリピーター率を混同して使っています。どうしてかと言うと、リピーター率の方がリピート率よりも簡単に高い数字が出るからです。
考えても見て下さい。ほんとうにリピート率が98%もあるのであれば、広告なんて必要ありませんね。ちょっとした口コミさえあればお客さんの数はどんどん増えていきます。
ただ実際は、リピート率98%を謳っている店のリピート率は10%とか20%くらいのものと思われます。化粧品とか健康食品とかは個人差も大きですし、なにより本人の思い込みの世界です。
5人か10人に1人くらいは、何かの偶然が重なってその商品が気に入り、その後ずっと使い続けるリピーターになると思われます。
広告をいっぱい出して新規顧客が得られているうちはいいのですが、それをやめるとすぐにお客さんが減っていきます。商品を買うのは熱心なリピーターのみ、という状況です。
こういう状況では、リピート率が10%とかの非常に低い値であるにも関わらず、リピーター率は90%を超えるような値になったりします。で、いざ広告を出そうとなったときに、リピート率98%とか言ってしまうということです。
まあ、気持ちは分からないでもないですが、度が過ぎると優良誤認表示で景品表示法に引っかかったりしますのでご注意を。