私がキャッシュレス化に反対する理由

キャッシュレス化のメリットとデメリット

最近キャッシュレス化が話題です。何としてでもキャッシュレス決済の比率を高めようと、政府が主導してポイント還元までやってしまいました。現金を使いたい人は現金を使えばいいし、そうでない人はキャッシュレス決済を使えばいいだけの話なのですが、国は何とかキャッシュレス比率を高めようと必死です。

もちろん、キャッシュレス決済にはメリットもデメリットもあります。世間で言われていることを簡単にまとめるとこんな感じです。

キャッシュレス決済のメリット

  • ポイント還元が受けられる
  • 現金を持ち歩かなくていい
  • 支払い手続きが簡単
  • 利用状況の管理が簡単
  • 海外でもそのまま使える
  • 決済ミスが減少
  • 国が硬貨・紙幣を管理するコストの削減

キャッシュレス決済のデメリット

  • 加盟店でしか使えない
  • 操作方法を覚えなければいけない
  • スマホの充電が切れたり故障したりしたときの対応
  • セキュリティ上の不安
  • 浪費してしまいがち
  • 割り勘がやりづらい

日本でキャッシュレス化が進まなかった理由

世界的に見ると、日本は非常にキャッシュレス化が進んでいません。色々な条件が重なった結果ですが、世間で言われているいる理由は以下のようなものです。

  • 治安がいいので現金を持っていても盗難にあうことが少ない。財布を落としてもわりとかえってくる
  • ATMがいっぱいあって、いつでもどこでも現金が引き出せる
  • クレジットカードはともかく、電子マネーやデビットカード、プリペイドカード、QRコードなどいっぱい種類があって、仕組みや使い方がよく分からない
  • 偽造防止対策など、硬貨・紙幣が技術的に優れており信頼性が高い

いずれも一理あり、これらの状況を考えると無理にキャッシュレス化を推進する必要はないのかも知れません。民間主導で勝手に増える分には仕方ないのですが、政府が予算を付けてやるようなことではありません。

キャッシュレス化に反対する理由

ということで、私はキャッシュレス化に反対です。無理に推進する必要がないというのが一つの理由ですが、他にも理由があります。

それは、お釣りの計算をする必要がなくなるから、です。

お釣りの計算って楽しいですよね?

例えばコンビニで買い物をして、金額が458円だったとします。このとき、1,000円札を出すとお釣りは542円。500円玉1枚と10円玉4枚、1円玉2枚で、実に7枚もの硬貨をもらってしまいます。それは嫌なので小銭をちらっと見て、13円追加したとします。するとお釣りは555円、硬貨の枚数でいうとたった3枚です。こんなお釣りのもらい方がスマートにできたらちょっと嬉しい気分になりませんか?

店員さんがちょっと驚く感じもいいですよね。以前に飲み屋で25,566円の会計をしたことがあるのですが、そのとき31,121円を出しました。こっちは酔っ払ってますから、店員さんから見ると酔っ払いがよく分からない小銭を出して来たという感じです。あからさまに怪訝な感じでそのままレジに入れるたのですが、お釣りとして出てきた金額が5,555円。これはちょっと「おー」っていう感じになります。

もちろん、ゆっくりと考えれば最適なお釣りの払い方は計算できます。でも実際は、レジで金額を言われたら即座に支払わなければいけません。その一瞬でいかに上手い支払いを思いつくかが勝負です。後ろに列が出来ていたりしたらそのプレッシャーもかかります。焦っている感じを見せたら負けですので、冷静を装いつつ頭をフル回転させ上手いお釣りをもらうのがお釣り計算の醍醐味です。

こんな感じで私は昔からお釣りの計算が好きでした。どのくらい好きだったかというと、「お釣り」 というサイトを作ってしまうほどです。
コンピュータを使ってあらゆるパターンを網羅的に計算し、最適なお釣りの払い方について考察しています。世界で一番真面目にお釣りについて考えているサイトだと思います。興味のある方はぜひご覧ください。

そんな訳で、お釣り大好きな私にとってキャッシュレス化はあまり嬉しいことではありません。お釣りを計算する楽しみが奪われたら、日頃の買い物の楽しさが半減してしまいます。東京オリンピックに向けた今回のキャンペーンでどこまで普及するか分かりませんが、お釣りを計算する楽しみは何とか残してもらいたいものです。