就職活動に失敗しないための自己分析のコツ

なるべく早く始める

就職活動の最初の重要なステップが自己分析です。日頃から自分の事を客観的にとらえ、将来のビジョンも明確になっているのなら自己分析を改めて行う必要なんてないのですが、大体の人はそうではありません。いざ就職活動をやる時になって、自分は一体どんな人間で、将来何をやりたいのだろう、という所から考え始めるものです。若者が将来の事を真面目に考えないのは今も昔も変わりませんので、これ自体は仕方の無いことだと思います。ただ、なるべく早く自己分析を始めた方が就職に有利である、ということは覚えておいて下さい。

大学の3年生や4年生になって初めて自己分析をやった人と、小学生・中学生の頃から自己分析をやってきた人を比べたら、後者の方が有利なのは当たり前の話です。自己分析によって自分の欠点を見つけることが出来れば、それを克服するチャンスも生まれるというものです。また、将来の目標が早い時期に明確になっていれば、その分夢に向かって努力する時間もたくさんとれるわけですから、早いに越したことはありません。

そもそも就職活動は、基本的に早い者勝ちの世界です。新卒者は毎年同じくらいの人数がいるわけですから、その中でいかに早く動き始めるかが重要なのは言うまでもありません。特に自己分析については、いくら早くはじめても早過ぎるということは絶対にありませんから、今日からでも早速とりかかって下さい。自分がどういう人間なのかが分かっていないことには、まともな就職活動なんて出来るはずがありません。

とにかく情報を集める

自己分析を行うにあたってまずやって欲しいことは、とにかくたくさんの情報を集めるということです。自己分析というのは自分の内面を見つめる作業なので、情報を集める必要なんて全然無いと思うかも知れませんがそんなことはありません。世の中の事を知らないまま自己分析を行なっても、それは単なる自己満足でしかありません。

例えば自己分析のひとつの目的は、自分が将来どんな職業に就きたいのかを考えることですが、そのためには色々な職業に関する情報が必要です。就職前の人というのは普通社会経験が少ないですから、世の中の職業についてあまり多くを知りません。そんな状態では、どんな職業に就きたいか、ということをまともに考えられるはずがありません。まずは世の中に存在する職業に関する情報を出来るだけたくさん集め、それらを材料にして考えなければいけません。

自分の長所や短所を考える場合にもこれは同じです。長所・短所などというものは、所詮相対的なものでしかありません。例えば「自分は努力家です」と言った場合、それは「自分は(他人と比べて)努力家です」という意味になります。一日○時間努力をすれば努力家と言える、みたいな基準があるわけではありません。周りの人よりもたくさん努力する人を努力家と呼んでいるだけの話です。つまり、自分が努力家かどうかを知るためには、世間の人がどのくらい努力しているのかを知る必要があるという事です。

情報収集の方法としては、ネットを探しまわるというのが一番手軽で手っ取り早いのですが、それだけでは情報が偏ってしまいます。大変だとは思いますが可能な限りOB訪問、OG訪問などを行なって、多くの人の意見を聞くようにしましょう。社会人と話をした経験というのは、就職活動において決して無駄にはなりません。

素直になる

自己分析というとやはり自分の内面を見つめるという作業がメインになるのですが、そのときに注意すべきこととして、素直になる、というのがあります。人間にはプライドというものがありますので、自分の欠点を探すというのはなかなか難しい事です。また一方で謙虚さというのもありますから、自分の長所を見つけ出すというのもそれはそれで難しかったりします。要は、いかに客観的な目で自分を見つめることが出来るか、というところがポイントなわけです。

客観的な目で見つめるために重要なのは、とにかく冷静に考える、ということです。決して感情的になってはいけません。プライドや謙虚さというものを一旦捨てて、素直な心で自分という人間を見つめ直して下さい。簡単なことではありませんが、自己分析というは結局そういうものです。普通の人は途中でイヤになってしまうと思いますが、就職活動をはじめるにあたって自己分析は必ず必要と思いますので、ここはひとつ我慢して続けてみましょう。

もう少し簡単に自分の事を知る方法として、他己分析というのがあります。つまり、自分がどういう人間なのかを他の人に分析してもらうというやり方です。他人から見ると、自分では全く気が付かなかった事が発見出来たりしますので、なるべく多くの人に協力してもらうといいでしょう。色々とひどい事も言われるでしょうが、怒ったり凹んだりしないようにくれぐれも気を付けて下さい。

勝手に諦めない

自己分析をやっていると、自分がすごくダメな人間じゃないかと思うことがあります。自分のイヤなところばかりが見えてきて、こんなのでは就職なんて出来るはずが無い、とか考えてしまうこともあるでしょう。そこまで極端ではなくても、自分にこの仕事は無理だ、とか、あの会社には就職出来そうに無い、とか思うことはあるかと思います。でも、そう悲観的に考えることはありません。欠点が見つかったということは、努力すればそれを改善出来る可能性があるわけですから、ポジティブに考えましょう。人間は成長する事が出来るのです。

よく考える

自己分析を上手く行うためのコツは、とにかくよく考える、という事です。例えば「自分は優柔不断である」と思ったとします。ここで考える事をやめるのではなく、「何故?」と自分に問いかけてみましょう。すると「適当に決めて後で後悔するのがイヤだから」とか「何かをゆっくり選ぶのが好きだから」とかいった理由が出てくると思います。そこでさらに「何故?」と考えるのです。こんな事を一週間くらい続けていると、自分でも今まで気が付かなかった自分の考え方が見えてくる事でしょう。多分、それが本当のあなたの姿です。そこまでやって、はじめて自己分析が出来たと言えるのです。自分が一体何を基準にして生きているのか、一度ゆっくり考えてみて下さい。