エントリーシートで失敗しない志望動機の書き方

志望動機の基本

志望動機の欄は、エントリーシートの中でも特に重要です。自己PRや趣味・特技の欄と違い、会社ごとに別々の志望動機を書かないといけないので大変ですが、その分ライバル達と差がつくところでもあると言えます。よく考えて、しっかりした志望動機を書きましょう。

志望動機を書く上で最も重要なのは、自分が何故その会社に入りたいのかよく考えるということです。当たり前の話ですが、これをしっかりやっていないと良い志望動機は書けません。

ただ、今のご時世、10社も20社もエントリーしないとなかなか面接にも呼んでもらえませんので、それだけたくさんの志望動機を書くことになります。第2希望、第3希望とかの企業はいいのですが、第10希望、第20希望になると、志望動機を書くのは大変になってきます。それは確かにそうなのですが、エントリーをする以上、行きたくない企業というわけではありません。多少苦労はするでしょうが、自分なりの志望動機を書くことを心掛けて下さい。

志望動機は、エントリーシートの他の項目と同じく、自分の言葉で書くことが重要です。また、読みやすい正しい日本語で書くことも忘れないで下さい。

ダメな志望動機の例

まずは、悪い例を見てみましょう。

就活初心者が陥りがちなのが、企業のHPからコピペしてきたような美辞麗句を並べた志望動機です。例えば、「御社は新しいコミュニケーション文化の世界の創造に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざしています。」みたいな感じです。

たいていの会社は企業理念としてこのようなことを謳っていますが、それをそのまま持ってきてはいけません。これはあくまでも理念であって、あなたの志望動機にはなり得ません。志望動機はちゃんと自分の言葉で書きましょう。ちなみに、上の文章はNTTドコモの企業理念です。

次に、「御社に入り社会貢献がしたいです」みたいなことを前面に出すのも良くありません。会社で働くというのはボランティアではありませんので、その会社の利益に貢献しなければなりません。お客様のために、とか、地域社会のために、というのは重要な視点ではありますが、株式会社に就職する以上は株主のために利益を出さなければなりません。

同じように、「御社に入り自分の能力を高めたいです」というのも違う気がします。確かに成長することは重要ですが、それを志望動機にするのは少しずれている感じです。

志望動機の書き方

まずやるべきことは、その企業について徹底的に調べるということです。これは志望動機だけの問題ではなく、エントリーしたり面接を受けたりする場合には当たり前のことです。その企業について知らなければ何も始まりません。

次に、自分が何故その企業に入りたいのか真剣に考えて下さい。数ある企業の中からその企業を選んだわけですから、何か気に入ったことがあるはずです。まずは正直ベースで志望動機を列挙してみます。そして、普通はそれをそのまま書くことは出来ないので、取捨選択していきます。「他より給料が良かったから」とか「第一志望に落ちたので仕方なく」とか書くわけにはいきません。

そして、具体的なエピソードを交えつつ文章として作り上げていきます。書いた文章は、声に出して何度も読んでみて下さい。不自然なところ、気になるところがなくなるまで何度も手直ししましょう。他の欄もそうですが、推敲は非常に重要です。また、完成したら色んな人にチェックしてもらいましょう。

もちろん、志望動機に正解などありません。百人百様なのは当たり前ですし、採用担当者の好みや社風によっても評価は変わります。大事なのは、その企業に入りたいという自分の熱意を伝えることです。十分な下調べをし、時間をかけて文章を書き上げれば、きっと熱意は伝わります。間違ってもネット上の例文をコピペするようなことはやめましょう。